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じいやんの日記

災害支援 

2016年04月20日 ナビトモブログ記事
テーマ:日記

今月14日から熊本・大分県などで続いている地震で、死者や重軽傷者は1千人以上にのぼっています。
未だに大きな地震は発生しています。
現在13万人ほどの方が避難しているらしい。
現場には支援物資が届かないとの報道と集積所には、全国各地から水や食料などの救援物資が届き、市の職員、陸上自衛隊員、ボランティアの人たちが配送先が決まらずに荷物が山住になっているとの報道もあります。
確かに避難所では食料や水が不足していますが、大量の救援物資が一度に届いたため、速やかに避難所に届けることができなくなったそうです。
物資を振り分ける人手が不足しているうえ、どの避難所で何が必要とされているかをリアルタイムで把握するのが難しいからです。
言い方は悪いかもしれませんが、大規模な災害が発生すると、善意から大量の救援物資が被災地に届けられますが、無用の混乱を現場で引き起こすことがあります。
私の経験上ですが、被災地に善意の救援物資を送る前に「何が最適なのか」を考えてみることが重要ではと思ってます。
東日本大震災では、報道された一部の避難所に大量の物資、生もの(おにぎり、果物など)が集中し、その一方、物資配給を受けない避難所あるいは自宅退避を続けている方々には行き渡らなかったことが問題になりました。
これは、あまりにも被害の規模が甚大かつ情報網が寸断され、避難所間の調整機能が働かなかったことが原因です。
また、直接、避難所あてに物資が送られたり、届けられたりした結果です。
現在、これら過去の苦い経験から、避難所間のニーズ情報を共有し、必要なところに、必要な物資が、適切な優先順位にて配布されるような調整機能が、現地の自治体、国際NGOOなどの間で模索されています。
各避難所に収容されている人数の把握、備蓄、物資の過不足の洗い出しなどが進められています。
一見、遠回りで、効率が悪く見えるかもしれませんが、調整システムを経ないで配布された品々はいずれ廃棄されたり、使われることなくしまわれてしまったりする可能性が高いのです。
後進国支援では受け付ける古着も、災害時は素材、材質、サイズなどにばらつきが多く、必要とされているところに配布する調整だけで、不必要な時間とスタッフが浪費されてしまうから受け付けないようになってます。
義援品には、タイミングを逃すなどのミスマッチのリスクもつきまといます。
タイミングが重要で、大量な衣類等は物流システムへの負担となり、優先されるべき品物(食料や医薬品)などの到着を送らせてしまうリスクも伴います。
例えば衣類は、素材、サイズ、男性用、女性用、子供用等家族の人数に応じた量などを調整して配布しないと、不公平感を呼ばないために厳密な基準を設け、それに合致するもののみを受け入れることもあります。
また、被災者の方がリクエストするものが、一番最適なチョイスではないこともあります。
有名な例でいうと、カップラーメンで、寒い時に湯気のたつラーメンを食べると暖まるし、「ホッ」としますよが、それはラーメンの容器が衝撃に弱いこと、1食分を作るのに必要な水とお湯を沸かすための燃料の消費量が多いのが問題になってます。
災害発生時、初期の段階では給水車も整わず、水、燃料は大変貴重なので、ラーメン1食分のために使われる水と燃料のロスが多いのです。
善意が現地への負担にならないようにするためには、「賢い」支援のあり方が必要とされています。
窓口、受け入れを行っている団体の公開している情報をきちんと調べ、製品の仕様(材質、サイズなど)、数などを確認してから送ることが求められます。
「困っている人のところに届けたい」という気持ちはとても重要です。
でも、その善意が支援の妨げとならないためには、最適な方法を選ぶことが支援したいと願う方にも求められています。
余談ですが、総理大臣や各メディアの有名人がいち早く現地に行くために、現地スタッフや交通規制等に余計な手かがかかるような事は避けて欲しい。
今できる事とすべき事をよく考えて行動する事は重要でしょうね。



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