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読書日記
『魔法飛行』 読書日記365
2024年04月30日
テーマ:読書日記
加納朋子『魔法飛行』創元推理文庫(図書館)
『ななつのこ』に続く駒子シリーズの2冊目であることを確認して、図書館から借りた本。
扉の内容紹介を写す
私も、物語を書いてみようかな−−入江駒子のつぶやきは「じゃあ書いてごらんよ」の声にあっさりと迎え入れられた。いくつも名前を持っている不可解な女の子との遭遇、美容院で耳にした噂に端を発する幽霊の一件、学園祭で出逢った<魔法の飛行>のエピソード、クリカマス・イブを駆け抜けた大事件……近況報告をするように綴られていく駒子自身の物語は、日々の驚きや悲しみ、喜びや傷みを湛え、謎めいた雰囲気に満ちている。ややあって届く”感想文”には駒子の首を傾げさせた出来事に対する絵解きが。第三回鮎川哲也賞を受賞した『ななつのこ』に続き、会心の連作長篇ミステリ。
ということで書簡体で綴られている「日常の謎」である。ただ、内容的には駒子と読者である瀬尾との往復書簡の間に挟まれる「誰かからの手紙」というものが不気味な異和感を感じさせる。結局それはは全編を通じての話の中で解決されるのであるが、少し凝り過ぎの感もある。
ところでこの本(文庫)には巻末に作家の有栖川有栖氏による解説があり、これが面白いものであった。
(2024年4月7日読了)
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