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たかが一人、されど一人
読後感「失われた空―日本人の涙と心の名作8選―」吉川英明/編
2016年01月14日
テーマ:テーマ無し
今年の正月も例年通り暮れに買った埒も無いスパイ小説を読んで過ごしたので、読後感を書く気が起きなかった。これは今年初めて買った本の読後感。パッとしない世相の中で読むに相応しい珠玉の作品だった。初めて知った人ではあるが往年の小説家吉川英治氏の子息で、慶応義塾の2年先輩、元NHK記者をされた吉川英明氏が選んだ日本の短編小説8編が綴られている。書名に惹かれて読んだとも言える。中には嘗て読んだ記憶が甦った作品もあったが、初めて読んだものもある。何れも世の中の動きや周囲の人間関係に翻弄されざるを得ない人間の生きざまを考えさせる内容のものばかりである。人間社会には実に多くの人が存在し、その動静が個人に対して時には順風となったり、逆風となることは多くの人が体験することに違いない。誰しも常に風上に立てる筈はなく、風上に立っていたつもりが、ある日突然風下も風下、奈落の底にも落ちかねない。歴史上にはそんな潮目の大変化が常時起きている。日本で言えば明治維新や昭和20年の敗戦なんかが典型であろう。そのような時代を背景にドラマが生まれるのは必然で、多くの作家が激動の時代を小説の素材にしている。ここで取り上げられている作品もその例には洩れないが、少し趣を異にするのは何れも歴史上には表れてこない人(実在架空を問わない)を主人公にしていることにある。大体人間性、人間の本性は逆境にあって発揮されるとしたものだ。編者の吉川英明氏が「あとがき」に次のように書いている。『昭和13年生まれの私は、終戦の年に入学した戦後世代の”はしり“である。 その私から見ても、戦後70年、日本人の心は大きく変わったと思う。単に心と言う捉えどころのない多様な概念だが、ここでは、信、義、忠、孝、誠、情、等々良心の領域である。それが軽く、薄くなってしまった。日本人の心が持つしっとりとした情感、余韻そのようなものも失われつつある。』更に『久世光彦氏は、昭和20年8月の空がいかに澄んでいて青かったかということをいくつものエッセイに書き「私たち日本人は、あの青空のどこかに、何か大切なものを置き忘れてきてしまった」と嘆いている。その何か大切なものを色濃く描いた小説を、を私の知る範囲から選んだ。この一文は解説ではなく、作品に惚れ込んだ私の讃歌である。』一読者としても全く同様の感傷を禁じ得ない。話しが跳ぶが、集録された宮尾登美子さんの作品「自害」の中に、故郷信濃は須坂の最後のお殿様堀直虎が出てくる。これを読んで本当に嬉しかった。直虎氏については故郷では多少知る人もいるだろうが、全国区としては全くの無名。幕末に、若くして幕府の要職外国奉行に就き、徳川慶喜が鳥羽伏見の戦いから江戸に逃げ帰った際、大政奉還を迫って聞き届けられずに、その場で切腹して果てている。誰か取り上げて詳しく調べてほしいと思っていた。ほんの数行ではあるが、宮尾さんは詳細に史実を調べたことを覗わせる記述になっている。
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